【対策は万全ですか?】熱中症を予防するための5つのポイント
5月も半ばとなり、すっかり天気のいい日が増えてきました。
明日5/15(土)は盛岡市で最高気温25度が予想されています!街中でも半袖の方が多くなってきましたよね。この季節に注意が必要なのが、やはり「熱中症」です。
熱中症とは?
熱中症は暑い環境によって生じる障害の総称であり、その程度によって「熱けいれん」「熱疲労」「熱射病(重症)」にわけられます。
①熱けいれん
大量の汗をかいて、水のみを補給していたときに起こるもので、主な病態は「Na(ナトリウム)欠乏性脱水」とされています。四肢のけいれんや筋肉痛が主な症状です。スポーツドリンクなどを補給すると回復に向かうとされています。
②熱疲労
脱水によるもので、全身の倦怠感や脱力感、めまい、吐き気、頭痛などの症状が起こります。発汗が多くみられたり、血圧の低下や頻脈、皮膚蒼白などがみられるとされています。こういった症状が見られた場合、すぐに涼しい場所に移動をし、衣服をゆるめ、水分補給をすることが大切です。
③熱射病(重症)
体温調節が破綻して起こり、高体温と意識障害などが見られる状態です。脱水が背景にあることが多く、脳・肝・腎・心・肺など全身の多臓器障害などによる出血を合併し、死亡率も高いとされる非常に危険な状態です。
熱中症を予防するための5つのポイント
毎年この暑いシーズンになると、熱中症に関連した悲しいニュースを目にすることがあります。熱中症は命に関わる重大なものです。スポーツ庁のYouTubeチャンネルなど様々な媒体で、未然に防ぐための「5つのポイント」が紹介されています。ぜひチェックしておきましょう!
①環境条件を把握し、それに応じた運動・水分補給をすること
暑い時期の運動はなるべく涼しい時間帯にするようにし、休憩と水分補給をできるだけこまめにとることが不可欠です。運動前後の体重を測定すると、水分補給が適切にできていたかどうかがチェックできます。体重の3%以上の水分が失われると体温調節に影響するとされているため、注意が必要です!
②暑さに徐々に慣らしていくこと(暑熱順化)
体が暑さに慣れていないと、急に暑くなった環境で運動をした時に熱中症のリスクが高まります。気温が高くなってきたら運動の強度を軽めにして、体を少しずつ慣らしていくこと(=暑熱順化)がとても大切です!
③個人の条件を考慮すること
体調が悪い場合や暑い環境に慣れていない選手は無理な運動を控えるなど、個別の条件を把握して対応することも重要なポイントになります。
④服装に気をつけること
暑熱下では服装は軽く通気性の良いものをピックアップしましょう!帽子の着用も大切です。
⑤具合が悪くなったら早めに運動を中止し、必要な処置をすること
対策を講じていても、様々な状況によって体調が悪くなったり、熱中症と思われる兆候が見られることはあります。熱中症は程度によって命に関わる重大なものです。普段と違う感覚や、調子が見られる時には早めに運動を中止するようにしましょう。また、酷暑下では運動や練習自体を中止するという判断も必要です。
熱中症に限ったことではありませんが、「安全」と「健康」を最優先にスポーツと向き合いたいですね!
参考文献
公益財団法人 日本スポーツ協会 編, 公認アスレティックトレーナー 専門科目テキスト④ 健康管理とスポーツ医学 第1版,2007
熱中症関連サイト(外部リンク)